
日本では従来からミネラル類のうちカルシウムだけを重要視する傾向があります。
食生活の改善もこの面だけが強調され、マグネシウムの摂取はほとんど無視されてきましたが、ここに来てやっと、マグネシウムが私達の生活に必要で重要なミネラルであるとして注目を集めはじめています。マグネシウムが不足すると心臓病や高血圧などにかかる危険が高く、しかもカルシウムとマグネシウムを摂取するバランスもきわめて重要であることが分かってきました。
1978年フィンランドのカルパーネン博士は、具体的にこの事実を示しています。
食事中のカルシウムの総量をマグネシウムの総量で割り、その値をカルシウム対マグネシウム比としました。この比率と狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患の年間死亡率人口10万人対との関係を国別グラフにすると『比率が高い程死亡率が高い』と出ています。「カルシウムに比べてマグネシウムの摂取量が少ないと心臓病で死ぬ危険率が高い」ことになります。
マグネシウムと健康、食生活の関係を研究している京都大学糸川教授は、日本人の食生活は年々欧米化しており、カルシウムとマグネシウムの比率も、最近はカルパーネン博士の値よりもっと高くなってきていると説明しています。つまり、「心臓病で死ぬ危険率」が高くなっているという事を表しています。
カルシウムなど必須多量ミネラルは600〜1000mgも必要であると言われていますが、カルシウムの代謝に必要なマグネシウムやボロン、ビタミンDなども合わせて取らないと、骨にはならず細胞に蓄積してしまい、高血圧の原因となっています。ビタミンDのみを多く取ったときもカルシウムの細胞沈着を促すようです。